のだめカンタービレ 最終楽章 後編 スペシャル・エディション [DVD]出演:上野樹里 /玉木宏
アミューズソフトエンタテインメント
発売日 2010-10-08
オススメ度:★★★★
音楽と恋愛をどう分けるか 2010-09-12
前編・後編とも、映画館で何度も繰り返し見ました。
観ていて、楽しい気持ちでいっぱいになった前編とは一変し、
後編は、のだめ・千秋の心情の変化がたくさん描かれていて、
互いの心の成長が中心に描かれています。
前編では、千秋先輩が好きで好きでしょうがなくて、
千秋先輩が好きだから、大好きな先輩とコンチェルトをするためだけに
練習に励んできたのだめ。
一方、千秋はのだめのことは好きであるけれど、
自分にとって最も大事なものは、やはり指揮者として成長し、成功すること。
そんな二人に距離ができていくのは当然のことで、
その距離をお互いの成長によって埋めていこうというのが後編です。
千秋先輩への憧れの気持ちだけで音楽を続けていたのだめ。
しかし、やってもやっても追いつけず、先輩はどんどんさきに進んでしまう。
こんなに練習してるのに。
自分が必死に練習してきた曲も、千秋にあっさり弾かれてしまう。
ずっと千秋基準に何事も決めてきたのだめが、
自分から千秋と距離を置き、自分の音楽家としての成長のために歩き始める。
それをみた千秋は、今までずっと自分についてきていて、
これからもずっとそうなんだろうと思っていたのだめが自分から離れていっていることに気づき焦る。
前編とは変わり、千秋がのだめを好きで好きで追いかけるという場面が見られます。
(千秋ファンなので、そこまで強くのだめを想ってくれる千秋にきゅんとする訳ですが。)
いろいろな問題を乗り越えて、ドラマ1話での2人の出逢いのきっかけとなった悲愴を聞き、
のだめへの自分の気持ちを改めて強くする千秋。
そして、2人で初めて演奏した曲でやっぱり互いに相手が必要なのだと気づくところは感動です。
私の中のもう一つの見所は、ミルヒーです。
のだめをデビューさせることで、2人の距離は広がるわけで、
1回目に観たときは「何でそんなことしちゃうの?」とおもったけれども、
それは2人のことを本当に大事に思っているからこそ。
2台ピアノの曲をバックに、二人への思いを語る場面は涙です。
実写ならではの心理描写に惹かれます。 2010-09-10
「のだめカンタービレ」の原作も実写も両方好きですが、最終巻辺りにかけては、この実写版の方が、とても好きです♪
原作は、最後までギャグのテイストを織り込みつつ、一気に読める楽しさがありましたが、その分、心理描写がややさっぱりとしていて、のだめの心情が読み取りにくい面がありました。
そこを映画の方では、上野樹里さんならではの解釈で観る側が納得出来る風に演じてくれたのが良かったです。
例えば、樹里さんが映画雑誌のインタビュー等で「のだめにとって、コンチェルトというのは男女の恋愛関係を表すとても重要な意味を持つので、自分の初めてのコンチェルトは絶対に千秋とすると信じて頑張っていた。 けれども、その大事な初コンチェルトを他の人(ミルヒー)としてしまった。 あんなに夢見ていた初共演を千秋以外の人としてしまったのは、もう千秋の事を好きじゃないからなの?と思い込んでしまう。 だから千秋の事を好きでいられなくなるというのは、ミルヒーと共演した為に新品でなくなってしまい、千秋の事を追えなくなったというのが大きくて、その方が生身の人間ぽく見えるので、そういう感情を込めて演じました」という様な事を語っていて、恋愛と音楽を一緒のものと考えてしまっている、のだめの心情が、この「最終楽章 後編」ではリアルに伝わってきました。
その事を意識してかは判りませんが、原作と映画では同じストーリーの流れでも見方が違うふうに見え、そこには良い意味で原作とは異なる、もう一つの「のだめ」の世界がありました。
原作は、のだめ主体で、実写版は千秋主体という感じでしょうか・・・。原作の千秋は、少し、のだめに振り回されているところがあるけれど、実写版では振り回されている感はなく最後まで千秋がのだめを引っ張るという、ぶれない強引さがありました。(玉木さん自身が雰囲気的に男性の強さがある俳優さんなので、その影響も大きいと思います)
そして、見所の一つでもあるミルヒーとのコンチェルト。 原作では、やる気満々のふくれっ面で登場し自ら進んでピアノに挑み、初コンチェルトに対するこだわりも余り強くなく、それよりも、プロデビューして見返したい、千秋に認めてもらって最後は千秋の所に行くつもり。という感じでしたが、映画では、千秋を失うかも知れない不安の中、心を失くした隙にミルヒーの魔法にかかってしまい、催眠状態のまま自分の意に反して操られる様に望まないピアノを弾いている様が印象的でした。
原作では共演の後、控室で嬉しそうにピョンと飛び跳ねていたところも、映画では自分が何をしてしまったのかわからない。取り返しのつかない事をしてしまったという後悔と千秋に顔向け出来なくなった時の怯えているような表情が切なかったです。
その為か、のだめのデビューも原作では、天才的な演奏で千秋を(ピアノでは)越したかに見えましたが、映画ではミルヒーの力添えもあり、やっと千秋に近い位置まで追いつけたという感じでした。
でも、その方が観ていて、しっくりきました。(原作を読んだ時は、天才の素質があるとはいえ、ピアノに本気で取り組んだのが遅い上に、無名のまま、いきなりデビューして世界中から注目を浴びるというのは、個人的には非現実的に思えていたので・・・)
映画の様に一応デビューは出来たものの、これからどうなるかは判らない。けれど、これからもお互いを目標とし、二人で壁を越えながら音楽の道を歩んでいく。というラストは観終わった後、気持よかったです。
現実の世界に本当に、のだめと千秋がいると思わせてくれた、樹里さんと玉木さんの心情に迫った演技は、とても素晴らしかったです。
生まれて初めて映画館で2回見た作品 2010-08-07
映画館で見た感想です。もちろん前編もとてもよかったんですが、個人的には前編よりも後編の方がずっと感動しました。そして記念すべき自分にとって初めて2回映画館に足を運んだ作品になりました。
のだめちゃんにぴったりとはまった若さあふれる型破りなランランの演奏が上野樹里さんの演技力のおかげでのだめちゃんに溶け込み、感動あふれる演奏映像でした!!ベートーベンの後期のソナタ、ショパンピアノ協奏曲はのだめのCDを購入して繰り返し通勤の車中で聴いてしまいました。
後編は内容はのだめちゃんの成長そして演奏がメインですが、前編よりも後編の千秋先輩の方が魅力的に感じました。のだめちゃんに対する温かい思いやりが表情から熱く伝わってきて、なんとも心に響き、それが感動を大きくしてくれているのだと感じました。
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